聖雅学院の生徒達による、何気ない日常を綴った日誌です。
No.213
2008/10/22 (Wed) 11:47:05
ユニファイだ。
運動会。
私はあまり運動が得意では無く、チームの足を引っ張らないように善処したいと考えている。
皆、素晴らしい体力と運動能力の持ち主であるから、難しくはあるだろうが……
私の担当種目は借物競争だ。
そのような競技を耳にすること事態がはじめてである。
前項にもカフィーが記されているような競技なわけであるが、非常に難解であろうと予想できる。
善処したい。
競技が開始される。
まず、借り物を書いたメモを取りに行く時点で、遅れをとる。
走るのは、あまり得意では無い……
最後に残されていた紙を拾いあげる。
書かれた内容を確認。
「薔薇」
薔薇…
……………
……………
自らの所有物で良いのか?
良い?
そうか。
ではゴールに向かうとしよう。
私は手を少しだけ上にかかげ、その指の先に血のような紅色の薔薇を、一輪咲かせる。
薔薇ならば、私の体内に、無数に咲き誇っている。
ゴールは、もうすぐそこだ。
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