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聖雅学院の生徒達による、何気ない日常を綴った日誌です。
No.
2024/04/23 (Tue) 15:44:32

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No.271
2009/01/13 (Tue) 15:11:12

ヨン

ヨンだ。

ここ2~3日雪が降り続いているな。
足場が悪くなるし、寒い。

いや、雪が降ってしまえば、逆に暖かくもあるのかもしれんが。

どちらにしても、雪というのは、そう好きではない。

綺麗だと言う人間も居るだろうが。
俺は興味が無いな。

雪がどんなに綺麗でも、何も得は無い。
うんざりするだけだ。


そんな気持ちで外を見ていた。

見事に降り続く雪。
一面を白く染め上げている。
全く、雪も飽きもせずに良く降るものだ。

ふと、全てを覆う白の中に、黒いものが目に入った。


・・・あれは、何だ???
なにやら、見慣れたもののような気がするが・・・


・・・・・・・・・

あれは・・・・・・



「イクウォル・アダマスだ!!!」



あれは、雪に半場埋もれたイクウォル・アダマスの、黒い髪の毛の一部だ!!!
何故あんな所に???

何故あいつは雪に埋もれとるんだ!!!(怒怒怒)


ヨン
「貴様は何をしとるんだ!!!」

深々と降り続く雪の中、寒々しい制服姿で飛び出して来た俺は、雪に埋もれていたイクウォルの腕をつかみ、引きずり出した。

イクウォル
「何をするか・・・折角眠っていたのに・・・」

そう言って、薄く笑いながら、イクウォルが俺を見る。
・・・寝ていた??こんな場所でか!!!?(怒怒怒)

ヨン
「馬鹿か!!!貴様、死ぬ気か!!!」

イクウォル
「死ぬ気など無い。馬鹿にするな」

ヨン
「死ぬ気が無いなら、こんな所で寝るな!!!(怒怒怒)」

こいつは、本当にいつも話にならない。
意味不明な言い分は、小馬鹿にしているようで、いつも本当に腹が立つ。

イクウォル
「久々に雪が本降りだからな。
寝ころがって、美しく降る雪の様を眺めて居たら寝てしまったようだ(笑)

雪の中で眠るのも心地良いものだ」

飄々と言ってのけるその言葉は、易々と常軌を逸脱している。
元々頭のネジが足りなかったのか、それともどこかがぶち壊れてしまったのか。

どちらにしても、頭がおかしいのには変わりない。

ヨン
「とにかく!雪の中で寝るな。死にたくなければ、だ」

イクウォル
「・・・私に指図する気か?子供が、偉そうに」

ヨン
「(怒怒怒)俺は子供じゃない!
大体、指図をされたくないのなら、指図をされるような事をするな!!!」

イクウォル
「(笑)子供は雪が似合う。
鼻の頭が赤くなって、ワンパク坊主と言ったところか

ああ、寒い寒い。大人は暖かい所に入るとするか」

ヨン
「お前が先に出てきたんじゃないか!!!(怒怒怒)」

つい、自分の鼻の頭を触りながら怒鳴る俺を、イクウォルは笑いながら無視してさっさと学院の中へ姿を消していった。

・・・全く・・・あいつは俺をどこまで馬鹿にすれば気が済むんだ・・・!!!(怒)




気がつけば、俺の肩にも、雪が降りつもりつつあった。

空を見上げる。
美しく、白い雪がはかなく揺れるように舞い落ちてくる。

・・・馬鹿馬鹿しい・・・

これが美しくても、俺達に何の得も無い。
ただ、あれの体を冷やしていただけではないか。




それにしても、
あの男は本当に腹が立つ男だ。

雪には美しいと言い、埋もれようとする癖に、助けてやった俺は小馬鹿にするだけなのだから。
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