聖雅学院の生徒達による、何気ない日常を綴った日誌です。
No.224
2008/11/05 (Wed) 23:58:25
イクウォルだ。
運動会も、すでに後半戦と言ったところ。
我々黒チームは、他チームに比べ、一点の穴も無く、全体的に高レベルによるバランスの取れたチームである。
負ける?
この俺がか?
馬鹿な(笑)
……………
一点の問題を挙げるならば、あの……赤のメンツだ。
臭い糞ジジイ共が、しゃしゃり出てきて、非常に目障りだ。
問題…いや、ただあの老い耄れ共が目障りなだけ。
我らにとって、あれが何の問題となると言うわけではあるまい。
……………
運動会など、ただの戯言。
せめて、楽しまなくては損と言うもの。
余裕を持って、高見の見物とさせて頂くとしようか(にこ)
丁度今は騎馬戦だ。
俺が、我がチームのはちまきを手にする。
さて、悠々と騎馬戦の見物でも(笑)
城から見下ろす景色。
城下では、生徒共が虫ケラのように、蠢いている。
無様に落城する組もあれば、多くの栄光(はちまき)を手にする組も存在する。
それに、一喜一憂する多くの人々。
喜びも、悔しさも、そこには存在する。
我が城は、静けさを称えていた。
まるで、外の情景から、切り離されたかのように。
窓の外から、城の中へ目を戻した。
カフィーと目が合う。
ウザくらしい、黒く深い目が、真っ直ぐこちらを向いている。
その色を目の当たりにするだけで、腹が立って、思わず腹の底から笑いが零れた。
貴様も同じか?
俺の思いと。
エトワス
「準備は完璧ヨー♪」
ルクパト
「お城の外も、中も、防御は完璧☆誰が入ってきても大丈夫だよ♪」
ネオ
「任務完了。配置に付く」
激しく頭の軽い、有能な騎士達が、緊張感の無い面持ちで戻ってくる。
準備は完了。
「嵐の前の静けさ」
貴様もそう思っただろう?カフィー
望む所だ。
陳腐な虫ケラ共など、我が手で微塵に砕いてやろう。
汚らしい、年寄りの掌の内などで、我々が容易く踊る訳もあるまい。
来るが良い。
この、苦痛と混沌の黒い城壁の内側へ
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No.218
2008/10/29 (Wed) 11:59:49
……我が名は……
……神だ……
1万年もの永きの時を生き、下々の愚民共を見守ってきた……
全治全能であり、森羅万象をつかさどる存在
奇跡をたやすく起こしうる存在
それが、神なり……
本日、我、神は、聖雅学院運動会にて、スプーン競争に興ずるなり…
スプーン競争は、スプーンの上にピンポン玉をのせ、それを手に持ち、ピンポン玉を落とさずにゴールする競技なり…
一般的に、学校の体育祭などで、保護者参加種目などで、良く見られる競技なり…
我は神……
奇跡を起こそうぞ……
★神の考える奇跡一覧★
1・スプーンに接着剤を。ピンポン玉落ちない!奇跡!
2・黒子使用。黒子に、ピンポン玉を持たせながら全速力(黒子だから見えないなり)黒子居るからピンポン玉落ちない!奇跡!
3・敵のスプーンとピンポン玉を細工。磁石のように、スプーンとピンポン玉が反発しあうようにする。みんなぐだぐだ。神だけ普通にゴール!奇跡!
4・全チームが女子ばかりで学院長の力を借りていた。神は1万年もの永き時を生きているお年寄りなので、シルバー待遇に、走る距離を1mくらいにしてもらう。神のコネで神素早くゴール!奇跡!
他にも、まだまだ紹介できる奇跡は沢山ある……
何?姑息で卑怯でアホらしいと、今貴様達は思ったか?
何を言うか。
奇跡とは、くだらない沢山の偶然と、くだらない沢山のニアミスが起こすもの。
人の目に、ありえない出来事とうつるものも、意外と真実はくだらないものであったりするものなのだ(にこ)
我は神。
さて、どの奇跡を起こして、絶対的な1位を頂くとしようか(にこ)
No.193
2008/09/24 (Wed) 18:28:49
No.172
2008/08/26 (Tue) 23:02:32
No.153
2008/07/30 (Wed) 01:05:20
クエスト8日目。
イクウォル・アダマスだ。
……
初めに言っておく。俺のクエストは終了している。
何故俺があれを捕まえなくてはならないのか、
学院長共にレポートを提出して貰いたい気持ちだ。
……
内容?
俺が普通に捜索し、普通に捕まえた。
以上だ。
……
機嫌が悪いだと?
…馬鹿馬鹿しい…
あれに付き合う俺の身にもなれ。
…
クエストが始まってからというもの、逃げる側のルクパトは、うまく逃げ隠れていた。
奴は、馬鹿げた喋り方をして、馬鹿げた服装をしているが、あれで相当に優秀な能力を持っている。
知恵も行動力もある。
…そうでなくては、俺の助手など務まらないのだがな。
そう易々と見つかりはしないだろうし、捕獲もままならないであろう事は想定内。捜索とは地道なもの、期限をいっぱいに使い、最終的に捕獲が完了すれば、それで成功と考えていたし、それ程焦りもしていなかった。
…クエスト期間中、奴から多くのメールが届いた。
『件名:大好きなイクへ★*・
本文:おはよう!今日からクエストだねー(^^)
僕、イクに捕まえてもらえるの楽しみにして、一生懸命逃げてるからね。イクはどうやって捕まえてくれるのかな?ドキドキ★
楽しみに待ってるよぉ♪(>▽<)ノシ 』
『件名:まぁだかな???
本文:イクは僕を探してくれてるかなぁ?僕ね、一生懸命逃げてるよ?イクに捕まえて欲しくって、一生懸命逃げてるんだよぉ!p(>△<)q
早く、つかまえて欲しいよー♪ 』
……
…みたいなメールが1日10~20通来る…
死ね。
俺が捕まえる前に死ね。
ヤル気が減退している頃に、痺れを切らしたルクパトは、わざわざメールで自分の居場所が分かる、ヒントを出してくるようになった。
見つかりたくて仕方ない割には、どうやら真面目に逃亡はしているらしい。
とりあえず、
ウザイ。最強にウザイ。
受信拒否設定完了。
と言っても、拒否っても又メールはじゃかじゃか入ってくる。
頭の冴えるルクパトの、機転の良さが何ともウザイ。
……
そんなこんなで、あまりのウザさに耐え切れそうも無い俺は、仕方なく真面目にルクパトを捜索し、捕獲してやった訳だ。
捕獲されたルクパトは、喜び勇んで号泣していた。
ウザイ。
真剣に。
今、ルクパトはお仕置き中だ。
あいつの嫌いな、服が汚れるような、こ汚い仕事を任せている。
相当嫌がっているが、なにやら喜んでいるようにも見える。
よっぽど俺に捕まりたかったのか(苦笑)
やれやれ、
罰を与え、相手に喜ばれているような俺も、またウザイな(笑)